喫煙による呼吸器疾患と運動

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呼吸器 糖尿病や高血圧、心臓疾患など生活習慣病では有酸素運動が推奨されています。筋肉に乳酸がたまらない程度の運動のことで、主観的には楽に感じる程度の強さです。とりわけ積極的に取り入れられているのが慢性閉塞性肺疾患(COPD)です。

喫煙や感染による炎症などが原因で気道が狭まり、呼吸が妨げられる病気で、世界では死亡原因の4位になり、日本でも急増しています。

COPDは階段を上る時などに息切れ感があり、進行すると衣服の着替えでも息切れし、外出できなくなります。運動をますます避けるようになると心臓や筋肉の機能が低下し、悪循環に陥る。これを断ち切るのに薬物療法と運動療法が有効なのです。

症状が安定している時にややきつい運動が勧められます。生活習慣病と同じで歩行やエルゴメーター(自転車こぎ)など全身運動が効果的で、少し強めにします。心拍数でいえば、毎分120拍くらい、ややきついと自覚する程度が目安です。

この強さの運動を続けると、有酸素運動から無酸素運動に切り替わる境界が高くなり、息苦しさが軽くなってきます。運動時間は20-30分が適当です。運動習慣がない人だと最初はきついので、10分の運動を2、3セットにするか、休憩を挟んでもよい。週3-5回、翌日に疲労が残らない程度に行なうことが肝要です。

日本では、COPDは死亡原因の第10位(男性では8位)を占めています(厚生労働省「人口動態統計調査」より)。

呼吸が困難になってくる病気で、日本での患者数は500万人と推計されていますが、実際に治療を受けている方は20万人ほどなのだそうです。この病気は進行が遅い上に、症状もちょっとした息切れや、咳やたんが増加する程度なので、分かりにくいのです。

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こういった呼吸器系の病気ってやはりタバコが原因となるものがほとんどです。肺胞は一度壊れると二度と復活することはないので事前の予防が重要です。タバコの害が叫ばれて久しいです。子供の頃は電車の中でもよくタバコを吸っている人を見かけたものですが、いつの間にか禁煙になっていました。レストランなどでは分煙が当たり前ですし、全面禁煙も珍しくなく、タバコ会社への広告を控えるような圧力も年々強まってきています。

好感が持てるCMやセールストークなどに惑わされないようにしたいものです。実態はどうなのかを常に考えることが大切です。

いったん病気になってから元の健康体へ戻すには何倍もの労力と時間を消費します。事前に予防することがいかに大事かということを常に頭の中に入れておきましょう。食事や喫煙時にこのことを少し思い出すだけでも多少は効果があると思います。