汗かきの人の話
クーラーのお陰で夏でも快適に過ごせる時代だからこそ、汗をかくというのがなにかと話題になっていますね。たくさん汗をかけば、それだけ体の水分が入れ替わり、新鮮な気持ちになります。あ、いや、気持ちだけではなく、体も新鮮になっています。(^_^;)
汗といえば最近よく聞く言葉がデトックス。デトックスというのは簡単に言うと、食べ物から体内に取り込まれる有害物質を体外へ排出して、体をきれいにしよう、健康になろうという考え方です。
実は、サウナなどに長時間入っていても、体脂肪はほとんど減らず、汗が大量に出るだけなんですよね。だから、汗をかいた分、水分を補給すると体重は元に戻ります。汗をかいた分は必ずそれ以上の水分補給をして下さいね。
汗をかいて、その前後の体重の減少を見て、「痩せた!」なんていう勘違いをくれぐれもなさらないようにしてくださいね。単に体の水分が一時的に抜けているだけという風に考えてください。
さて、デトックスですが、これには、体の中で有害物質が脂肪に蓄積されやすく、汗と一緒に体外に排出されることに目をつけたデトックスダイエットというものもあります。
ここで、有害物質というのは、鉛、水銀、カドミウムなどの重金属や、ヒ素などを指します。どれも、人体にとっては、毒物ですね。小学生の頃習いましたが、水銀は、水俣病、カドミウムはイタイイタイ病の原因物質とされ、公害病の原因であると教えられました。ヒ素は、少量でも人間をしに至らしめる毒物です。
こんなものどもが化合物の形などで脂肪中など、人体に存在しているなんてびっくりですよね。
デトックスと言えば、赤外線サウナや、ゲルマニウム温浴などが思いつくのですが、これらによって出る汗は、運動によって出る汗より毒素が多く出ることが明らかになっているそうです。
さて、本題です。
汗をかく人の特徴として、会社やスポーツジムなどで観察して頂きたいのですが、大きく2通りに分けられると思います。
太っている人と、筋肉がたくさん付いている人です。一見相矛盾するような体の構造を持つこの二者が汗をかきやすいのはどうしてなのでしょう?
汗の第一の役目として、体の温度調節をするというものがあります。これをまず頭の中に入れ、考えてみましょう。
太っている人は一般的に、皮下脂肪の多い方です。このような方が体温調整するためには、分厚い皮下脂肪を通って汗を排出し、体温を下げなければなりません。つまり、大量に汗をかかなければ、皮下脂肪によって守られている体の内部の温度を下げることが出来ないのです。分厚い脂肪の層が体温を下げるのを邪魔しているといえます。
一方、筋肉質の方ですが、このグループは一般的に体脂肪率が低く、基礎代謝が高いです。じっとしていても平均的な身体つきの方よりもカロリー、言い換えれば熱量を消費しています。普通の人と同じ活動をしていても、これらの方は体内から発散するエネルギーが大きいため、体温が上がります。すなわち、大量の汗をかいて温度を下げる必要があります。つまり、自分の体自体がたくさんの熱を作り出す構造をしているために、その分大量に汗をかいて体温を下げる必要があるのです。
同じ汗をかくということについても、実はこういう違いがあるのです。
発汗について、ちょっと大げさに言うと、前者は単なる体の水分の入れ替わり、後者は体脂肪の消費と言うことが出来ると思います。やはり、筋肉をつけての汗かきになることが、カロリー消費の観点からすると、肥満防止には一番効くのです。
少しずつでも筋肉を付け、脂肪を減らしていくよう、運動してくださいね。