フィットネスクラブの会費について①

フィットネスクラブフィットネスクラブはほとんどの施設が前払で会費を支払います。実は、フィットネスクラブの経営は9割以上がこの収益で支えられています。

人件費と設備の運営費、借入金の返済等の固定費の割合が高いので、毎月一定の収入が入ることが約束されている前払の会費収入は資金の予測が立てやすいため経営側には好都合です。 残りの1割の売上は、プロショップや、有料サービス(個人レッスン等)、周辺サービスであります。

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このような固定費の割合が非常に高いビジネスは、売上が上がれば上がるほど、儲けが大きくなります。だから、フィットネスクラブは会費収入を大きくしていくことで安定した利益を稼ぐことが出来ます。

しかし、最近よく思うのですが、その部分が揺らいでいるように思えて心配です。

一番の理由としては入会金の無料化です。入会金を無料にすると、確かに入会者数は増加します。月々のランニングコスト(例えば会費10,000円)を払うと翌月分の利用資格が与えられます。施設側と、利用客の月々の契約になるので、会員のリスクは1か月分のみです。辞めようと思えばいつでも辞められますし、退会率は増加しているのではないでしょうか?

これに対して、入会金を、例えば20,000円支払うとなると、その分を取り戻そうと考えるのが普通なので、最低3ヶ月は続けようとか、半年は続けようとかそういう意識が働くと思います。

こういう3ヶ月だけ試そうという会員をいかに取り込んで、継続的な会員にしていくかが経営の課題だと思います。そのために一番大切なことは、フィットネスクラブの従業員、イントラさん側の、接客業としての意識(会った時の挨拶、笑顔、会員さんへの平等な接し方など)です。

もちろん過度なへりくだりは付け入ってくる会員さんもいるかも知れませんので不必要です。 運動や、健康に対する知識は二の次です。まずは、気持いい接し方が対お客さんに対して出来るかどうか、そこにかかっています(クレーム関係の本で、商品そのものに対するクレームより、圧倒的に販売側の対応によるクレームが大多数を占めるというデータがあります。)。

フィットネスクラブ側は、常連さんにはもちろん、たまにしか来ない幽霊会員さんのほうにこそ、最大限の接客をしなければなりません。

この人たちが、フィットネスクラブの経営を支えているといっても過言ではありません。常連さんよりも、人数的にはかなり多いのではないかと推測しています。

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施設を使わない会員さんには、水道光熱費も要りませんし、土日の混雑の緩和にも貢献してくれています。施設の老朽化を防ぐのにも貢献してくれています。

会費収入をどう太くしていくのかが本来フィットネスクラブが考えていくべき部分だと思います。

最近は、通常のスタジオレッスンでイントラさんが2~3人入って、有料というものが増えてきました。これは経営側から考えると、好ましくない傾向だと思います。

まず、有料レッスンと通常レッスンでそれほど内容に差がない場合がほとんどだと思いますし、「またお金取るのか」と、印象が悪くなることのデメリットのほうが多いので、小規模な施設ですと、取るのであれば、300円が限界だと思います。

しかし、60人スタジオに入っても収入は18,000円。やはりデメリットのほうが大きいので、止めるべきで、無料でイベントを行なうほうがいいでしょう。じゃ、どうやって会費収入を上げていくのか?私が考えられることを次回は書いていきたいと思います。